都内では毎日どれくらいのイベントやセミナーが開催されているのだろう。ちょうど自分がセミナーやイベントを主催するようになって10年くらいがたつけれど、減っている感覚はまったくなくてむしろ増えているのではないかと思うくらいだ。

デジタル化によって「人との関係性が希薄になった」という人がいる。しかし、こうして人との出会いを求め、彼らに「人から学ぶ」という意欲がある限り、一方的に悲観することはないようだ。

さて、セミナーやイベントを主催する際、必ず決めなくてはいけないことがある。

「何を」「いつ」「どこで」やるかだ。

人はそれを「会場どうするか問題」と呼ぶ。都内には魅力的で様々な趣向を凝らしたセミナー会場が多数存在するけれど、一般的にはオフィスビルの数フロアを会議室仕様にしているケースが圧倒的に多い。その多くは品川や東京、新宿、渋谷、池袋といったターミナル駅の近くにあって、地方からのアクセスも良い場所にある。当然、コストもそれなりにかかる。

さらに、会議室仕様の場合「窓のない部屋」というのが圧倒的に多い。あったとしても、ブラインドで固く閉ざされていて、外の景色を見ることはほぼ不可能だ。

私もこれまで様々な会議室やセミナー会場を借りてきたけれど、「立地」「コスト」「雰囲気」の三指標から「ベスト!」と言える場所には残念ながらお目にかかったことがなかった。もちろん、参加者として高級なホテルの会議室も使ったことはあるし、夜景が見えるおしゃれなセミナールームもあった。

一般的なセミナー会場。ここは通路も広く、天井が高く快適だが、やや無機質なかんじ

しかし、主催者として、セミナー会場を選定する立場になったときは話は別だ。このセミナー会場どうするか問題は、つねに「帯に短し襷に長し」状態とたたかう必要があるのだ。単発ならば「今回はここでいっか」で済まされたとしても、私が主催する「藤屋式ニッチ戦略塾(銀座)」のような定期開催するものは、会場の「質」が参加者の満足に直結すると言っても過言ではない。

会場へのアクセスのしやすさはもちろんのこと、空調管理や照明、トイレ、そしてプロジェクタやマイクといった備品類にいたるまで、細部に気を使う必要がある。

なにより、最近都心の会場で気になるのは、会場に「余白」がないこと。つまり、会場の扉を開けたとたんに席があり、通路も狭く、主催者や他の参加者との気軽なコミュニケーションも満足に取れないことがままある。まさに、すし詰め状態。聞くまでもないが、そんな会場に毎月行きたいだろうか…。

以前借りていた銀座会場。手狭になったので、新しい会場を探すことに

昨年まで借りていた銀座の会場は、個人的にはとても気に入っていたのだけれど、古いビルだったために夏場の空調管理がものすごく大変だった。一部の場所だけに風が当たってしまったり、温度を下げれば「寒すぎる」、上げれば「暑い」と苦情が来た。事前にそれを察知しようとするならば、エアコンのリモコンをもちながらしゃべるしかないのではなないかと思ったくらいだ。ちょうど塾生さんが増えたこともあって、昨年秋からあらたな会場を探すことになった。

さて、ここまでセミナー主催者の悲哀というか、お悩みの共有を行ってきた。真面目に読んでくれたあなたはもうお気づきだろう。私は最近すばらしい会場に出会ったのだ。それも銀座で。

会場は「スペース銀座」という。銀座一丁目にある。なんともシンプルなネーミングだが、私にとってはうれしいことの一つだ。私のように、銀座を会場にしている者からすれば、会場名に「銀座」の名前が使われていることはそれだけですばらしい存在だ。

アトリエのような雰囲気。壁にはスコットランドで撮影したオーナーの写真が飾られる

つぎに、この会場は無機質な空間ではない。むしろ、アートな空間である。左脳だけでなく、右脳も活性化するような感じ。会場のオーナーは同じビルの1Fで昼はスペシャリティコーヒーの焙煎もするコーヒーショップ、夜はシングルモルトを中心としたバーを運営するだけあって、細部にいたるまで細かな配慮が行き届いている。

なんともびっくりしたのは、会場に飾られている美しい写真の数々。プロが撮ったのかと思いきや、オーナーだという。BGMはムード満点のJAZZが流れる。

さらに、うれしいのは丸テーブルだ。今や丸テーブルといえば、中華料理屋か結婚式場くらいしかお目にかかることはないかもしれないが、人と人がコミュニケーションを取るテーブルに「角」はいらない。面接のように180度で対面するのもかえって緊張する。それが、丸テーブルによって一瞬で打ち解けられる雰囲気をつくりだすのだから不思議だ。

会場には珍しい丸テーブルが5つ。4人で囲めば20人、5人なら25人で囲める

しかも、使い方は自由。私のようにビジネス系のセミナーを使ってもよいし、キッチンが併設されているので、簡単な料理教室だってできる。終了後の懇親会場としても使えるし、最近は和食の出張料理人が週に数回店をやっていたというから驚きだ。ケータリングを主体としたパーティ会場としても最適だろう。

そして、セミナー会場といえば、プロジェクタやスクリーン、マイクは「別料金」というところが多いけれど、ここは料金に含まれていることが助かる。音が飛びがちなマイク、照度の低い10年前のプロジェクタかと思いきや、なんと最新のOA機器が完備。プロジェクタは70インチをゆうに超える液晶テレビが代わりを果たしてくれる。Wi-Fiも完備(無料)。照明は蛍光灯ではなく、美術館のようなスポットライトが印象的だ。

丸テーブル効果もあってか、笑顔あふれるアートな空間

これまで、私はこの「スペース銀座」を4回利用したけれど、もはや他の会場に浮気はできない。というか、するつもりがない。敢えて言うならば、これまでお伝えしてきたようなことは一回利用しただけでは、すべて享受することは難しいかもしれない。けれど、毎月通うようになることで、そのよさがじわじわと実感できるようになってくる。馴染みの店の居心地がいいように。

だとすれば、継続開催しているイベントやセミナーの主催者は、一度足を運んでみてほしい。事前に予約すれば、会場見学も可能とのこと。なんならば、私の藤屋式ニッチ戦略塾(銀座)に参加してみるのも一手だ(毎月最終火曜日、初回体験受講は無料です)。

奥にはキッチンや冷蔵庫も完備。すし詰め会場にはない余白がいっぱい

藤屋式ニッチ戦略塾(銀座)のコンセプトは「挑戦する経営者のベースキャンプ」としたように、この「スペース銀座」はセミナーやイベント主催者と参加者における「ベースキャンプ」だと思う。なにか変化を求める人、面白いことを求めている人、あたらしい出会いを求めている人が継続的に利用することによって、ここから新たな価値が生まれる。そんな気がしてならないのだ。

昭和通りを挟んだ向かいには、徒歩2分で行ける懇親会場を確保した。もちろん、昨年から毎月通いつめたことでこちらの名前まで覚えてくれ、いっそう愛想よくしてくれる。銀座にそんな人情は求めていなかっただけに、ことさらうれしかった。

銀座でセミナーやイベント会場を探す人にとって、最適を超えた最善のチョイスをお約束したい。

【スペース銀座】

【藤屋式ニッチ戦略塾(銀座)】